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くんぺい童話館で朗読会

 7月29日、30日と、くんぺい童話館でイベントがありました。朗読とトークの会です。29日は、軽井沢(長野県)の「喫茶くんぺい童話館」で、30日には小淵沢の「くんぺい童話館」で、落語家の桂文我師と、童話館館長の東英子が、君平作品の朗読と、楽しいトークを披露してくださいました。
 喫茶くんぺい童話館は、旧三笠ホテルのすぐ傍にあります。その日は暑くもなく、寒くもなく、実に爽やかな天候でしたので、屋外テラスでの会が実現しました。小川のせせらぎを聞きながら、深緑につつまれての朗読会……。今にも木から小リスたちが降りてきて、朗読に参加してくれそうな、メルヘンチックなひとときでしたよ!

 

喫茶朗読会

 小淵沢のくんぺい童話館では、室内で開催。どちらの会も、文我師と英子さんの他に、有志の方々が君平作品を朗読してくださいました。朗読には、ジャズミュージシャンの越智健二さんが、音楽を付けてくださいました。これがとても素敵でして。音楽が入ると、不思議なことに作品の情景がよりハッキリと、鮮明に思い浮かぶのです。想像力を一層引き立てるというのでしょうかね。朗読には欠かせないものだと痛感致しました。
 実は、ちょっとしたアクシデントもあったのです。朗読とトークが終わり、会が終了した直後のこと、小淵沢一帯が停電になったのです。突然照明が切れて、真っ暗。終了直後……そう、10秒後くらいでしょうか。客席にいた皆さんは、会が終わったのでわざと照明を消したと思われたようですが、スタッフ一同は、飛び上がるほどびっくり致しました。「わぁ、終了があと、1分でも遅かったら、マイクも照明も切れて尻切れトンボになって、悲しい最後になっていたね……」と、胸をなで下ろしたのでした。君平さんが守ってくれたのかな?

 

童話館朗読会


恩師と対談

  小学校時代に、私に最も影響を与えてくださった恩師、角田芳子先生と、紙上対談を致しました。角田先生が、22歳で赴任していらして、最初に受け持たれたのが、私たちのクラス、3年2組でした。4月の始業式の日に、白いブラウスに紺色のスカーフリボンを付けて、頬を紅潮させた先生が、満面 の笑みで教室に入っていらした瞬間のこと、いまだにハッキリと覚えています。お互いにとって、一生忘れることの出来ない2年間を共に過ごしたわけです。その新米先生も、今や教頭先生におなりです。
 母校(私立聖学院小学校)に足を踏み入れたのは、実に25年振り。ところどころ塗り替えられたり、マイナーチェンジがなされたりしていましたが、基本的には在学中と変わらない佇まいでした。
 卒業時と今の身長は20センチと変わらないでしょう。それでも、子どものころ見ていた風景を大人になってから見ると、随分と違って見えるものです。全てが小さくこぢんまりと写 るのです。階段、手すり、窓、椅子、音楽室、図書室、講堂……。先生に案内されて、校舎の隅々まで見てまわりました。
 虫が好きで、女の子とは思えぬワンパク者だった私が、6年間を過ごした学舎。25年という時間が、あっという間に消え去って、あのころの自分が今にも廊下を駆けて行きそうでした。こういう感覚は、学舎を訪ねた誰もがきっと抱くのでしょう。
 ああ、本当に忘れかけていました、自分がかつて子どもであったこと。何故だか、ずっと大人だったような顔をして、何でも分かっているような態度で生きていないかな、私?一年一年、経験を積んで、ほんの少しずつ成長してきたんだっていうこと、改めて肝に銘じることにします。
 小学校以来会っていない友達も沢山いるナ。みんな、元気かな?


(2002年8月)

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