OFDAの使い方(入門編)── Ver 0.7 対応

FDL研究会 佐藤皇太郎


1.基礎知識

OFDA を起動すると、「検索パタン」という広めの入力箇所と、「探索範囲」「空白(スペース文字)が意味するのは」「コメントを検索対象に」「より高度な設定」 という4つのラジオボタン、「Search」「Clear」という2つの押しボタンを確認できます。以下、簡単に解説いたします。

★「検索パタン」… ここに検索したい物語のパタンを入力します。

★「探索範囲」… データベースに蓄積されたFDL文書群の中のどの部分を検索対象とするのかを設定します。

★「空白(スペース文字)が意味するのは」… 検索パタン内の「スペース文字」の働きを設定します。

★「コメントを検索対象に」… FDL文書内の「コメント部」("#" に続く文字列)を検索対象とするか否かを設定します。

「より高度な設定」… 検索パタンの表記法を「FDL表現」にするか「正規表現」にするか選択できます。通常は「FDL表現」を使います。
《 ※ Ver 0.7 以降は「共起確率」も選べるようになりました!》

★「Search」ボタンを押すと検索を開始します。

★「Clear」ボタンで「検索パタン」の入力エリア(フィールド)をクリアし、他のラジオボタンも初期設定に戻すことができます。


2.実践

とりあえず、「探索範囲」「空白(スペース文字)が意味するのは」「コメントを検索対象に」「より高度な設定」のすべてが初期設定(各ラジオボタンが一番左となっている状態)のまま、「検索パタン」に下記の例に挙げた文字列を入力して、「Search」ボタン を押してみて下さい。

例1)命令する >爺
解説)爺に命令する場面を含む話が検索されます。
「婆」でも試してみると、爺に命令する話と比べて、婆に命令する話が少ないことが分かります。ただ、底本が『日本の昔話』全301話と少ないので、ご参考までに)。

例2)"061b獣類色々 走る
解説)何らかの動物(『類語国語辞典』の分類による「獣類色々」:分類番号 061b)が、走っている場面を含む話が検索されます。
「”」は単語クラス(類語)を表す記号です。定義済みの単語クラスについては、「置換リスト」を参照のこと。
なお、複数の単語クラスを連結して大きな単語クラスを作りたい場合には、半角の「-」を使って連結することができます(例:"044森林-"051樹木)。
ちなみに、コメント部に書かれた「走る」を省いて検索したい場合には、上述の通り「コメントを検索対象に」を「含めない」にします。


3.実画面のスナップショット

入力画面:

出力画面:

註:全角記号も内部的には全て半角記号に変換している(国際化を前提としている)ため、検索結果を見ると、「。」が「.」に、「、」が「,」になっています。


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